出口のない迷路の中

更新終了。「You're my shining star.」

「その時」が来た今思うこと

いつか来ると思っていた「その時」が、ついにやって来たようです。
割と冷静です。自分でも意外に思うくらい。





話は遡ります。

日生劇場にて、きらっきらの笑顔で踊る稲葉くんを見つけたとき、私は稲葉くんに一気に心惹かれました。
稲葉くんのことを調べようと、ネットやら何やらを駆使して情報収集したわけなのですが、その中で私は、なぜか我が家に残っていた昔の雑誌の切り抜きを発見しました。Jr.に全く興味を持っていなかった時期のものです。なぜ残っていたのかはよくわからない。
その切り抜きには、稲葉くんと一緒に、既に退所した人も載っていました。インタビューの内容から、退所の1ヵ月前くらいに撮影されたものだと思われます。
私はなんだか、びっくりしてしまったわけです。1ヵ月後に退所してしまう人の言葉には、とても思えなかったから。
ここで初めて、ジャニーズJr.ってそういう世界なんだと、厳しい現実を突きつけられたような気がしました。「自担が突然退所してしまったら」と考えたとき、当時デビュー組担だった私は、とても怖くなってしまったのです。
だから絶対にジャニーズJr.を担当になんかしないって、決めていました。自分はあくまで片足突っ込んだだけのライトなファンだと、本当にそれだけだと思うようにしていました。

ただし、そんな意思とは相反して、私はどんどんのめり込んでいってしまうわけです。
稲葉くんのファンになったばかりの頃から、何が何でも絶対に行くぞと思っていた、MADEの単独コンサート。こんなすごい世界があるのかと、私は圧倒されました。とにかく、楽しくて楽しくて仕方がなくて。そして、ステージで輝く稲葉くんが、最高にかっこよくて。
私はやはり、こんな稲葉くんをこれからも見ていきたいし、これからもっと輝いていく姿を自分の目で見ていきたい。そのために自分は全力で稲葉くんを応援していきたい。そう思うようになりました。
当時の私には、やるからには「全力」以外の選択肢がなかったのです。ジャニーズJr.は不確かな世界であり、すべてがとても不安定。いつか崩れ落ちてしまったときに、力を注いだ分だけ多く、辛く思ったり悲しく思ったりすることは当然のこと。
稲葉くんを初めて見たときから単独公演に入るまで、色んなことを考えていましたが、そんなこと、どうだっていいって思うようになっていったのです。私はここで、初めてジャニーズJr.を「自担」と呼ぶことにしました。

ですが、いつかはきっと「その時」が来てしまいます。だから私は、当時から決めていたことがありました。
稲葉くんがジャニーズ事務所を去る日が来た時、笑って幸せを願えるファンでいたい、そして、そのためにできることはすべてやる、後悔しないように最後まで応援する、と。






今思うのは、当時の私が願ったことは、概ね叶っているのではないか、ということです。
もちろん、行けなかった現場もあるし、できないことはやらなかったし、叶わなかったこともあります。それでも、やり切った、と思えるのです。

「その時」が来たとき、私は何を思うのだろうかと、今までも時々考えることがありました。いくら最初から覚悟していたとしても、やはり悲しくて仕方がないのではないか。腹立たしく思ってしまうのでないか。とか。
ですが実際は想像よりも、遥かに満ち足りているものでした。それはきっと、稲葉くんがどんな時も、ファンに笑顔を届けようとしてくれたから。
そもそも、私はMADEのふゆパラに入るためにジャニヲタになったのだと本気で思っているから、本来ならふゆパラ以降、良いことなんか何もなかったはず。それなのに、それ以降用意されていたボーナスタイムをこんなに楽しく過ごすことができたのは、間違いなく稲葉くんのおかげ。
だから君は私にとって、最高のアイドルだったのです。
そう思っているの、きっと私だけではないと思います。稲葉くんがこのことを、この先誇りに思ってくれるといいな。なんて。


悲しいことも理不尽だと思うことも、たくさんあったと予想します。それでも18年という長い間、同じ場所でステージに立ち続けた稲葉くんは、本当にすごい人。
稲葉くんは決して、可哀そうな人なんかじゃない。強くてかっこよくて人を大切にする、自慢の自担だと断言します。
どうかこれからも、あらゆることをあきらめないでほしいのです。人生まだまだこれから。稲葉くんの可能性は無限大なのだから。


ここ数年、ジャニーズJr.の世界についていけないと思うことが多くありました。私はもうとっくに、ジャニーズJr.の対象顧客ではないようです。きっとこれ以上応援しようと思えるアイドルは、もう現れないでしょう。
あの時日生劇場で出会ったアイドルは、多くの人に笑顔を届け続け、外部舞台のステージに堂々と立つようになり、いま新たな一歩を踏み出そうとしています。稲葉くんがジャニーズ事務所で頑張ってきた時間の4分の1にも満たない期間しか稲葉くんを応援できなかったことは悔しいけれど、こんな立派な姿を見ることができた私は、とても幸せなファンだと思っています。
すべてにおいて満足です。もう、十分すぎるくらい幸せをもらいました!だから、もういいのです。何も思い残すことはありません。




稲葉光くん、18年9ヵ月23日お疲れさまでした。ずっとステージに立ち続け、私たちファンをたくさん幸せにしてくれて、ありがとうございました。稲葉くんが「アイドルをやってきてよかった」と思えることが、少しでも多くあることを願っています。
誰よりも幸せになってください。どうか稲葉くんのこの先が、光り輝いていますように。



「巡り会えた奇跡にThank you」*1





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*1:舞台「オレたち応援屋!!」の劇中歌『チカラノアリカ』